春の訪れを感じさせてくれる筍。
天ぷらや炊きこみご飯に焼き物、炒め物、煮物にしても美味しい「筍」は、春の味覚の代表的食材ですね。
水煮は年中手に入りますが、生の筍が出回るのは、3月末ごろから5月にかけてのわずかな期間。
皮をむいたり下茹でしたり、お家で使うのはなんだか面倒くさそう…と嫌煙されがちの食材ですが、筍の持つ独特の苦さは、春に嬉しい様々な薬膳的効能をもたらします。
チャレンジしてみたら、意外と簡単!な下処理をマスターして、旬を丸ごといただきましょう!
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筍の薬膳的効能
筍は春の陽気によるのぼせを冷まし、身体の中の余分な熱による不快感を鎮めます。
水分代謝を促進し、痰や余分な湿気を取り除き、利尿作用を高めてむくみを解消する効果があります。
食物繊維が多く、老廃物を取り除く高いデトックス効果を持つことから、慢性の便秘の改善やダイエットにも期待ができます。
身体を冷やす性質があるので、食べ過ぎには注意し、生姜や木の芽など、身体を温める食材を組み合わせて摂るようにしましょう。
美味しい筍の選び方
形がずんぐりと太く、ずっしりと重みがあり、皮の色が薄いものを選びましょう。
又、皮に湿り気があり、乾いていないものをが新鮮です。
穂先が黄色く、根元にある丸い粒々が少ないものは、えぐみが少ないものです。
穂先が緑色のものは、日に当たった証拠で、えぐみが強くなります。
筍の下処理方法
筍は、採れたては生でも食べられますが、アクが強いため、通常は下茹でをして使います。
《材料》
筍
米ぬか
たっぷりの水
※水と米ぬかの分量は、水2Lに対して米ぬか50gの割合を目安にしました。
《道具》
筍がかぶる量の水が入る深さのある鍋
包丁
まな板
落し蓋
竹串
《処理の手順》
1.筍を水洗いし、根元のかたい部分は切り落とし皮を2~3枚剥く。
2.皮付きのまま穂先を斜めに5㎝程切り落として縦に切り込みを入れる。
3.鍋に筍とたっぷりかぶる程度の水、米ぬかを入れ強火にかける。筍が浮いてくるようなら落し蓋をする。
4.沸騰したら弱火にして、アクを取りながら1時間ほど茹でる。
5.根元の固い部分に竹串を刺し、スッと入ったら火を止め、鍋ごと冷ます。(1晩置くと尚良し)
6.4を水洗いして米ぬかをきれいに取り除き、縦に入れた切れ目から指先を入れて皮をむく。
7.保存する場合は、水をはった保存容器に入れ、蓋をして冷蔵庫で保存する。毎日水を替え、4~5日保存可能。
食材情報
筍 … 性味:甘・苦・寒 帰経: 胃・大腸