猛暑で温められた空気を取り込み続けた夏が終わりをつげ、秋を感じ始めるこの季節。
外気の乾燥は深まり、お肌や髪はかさかさ、喉の乾燥トラブルが気になる季節です。
秋が旬の食材には、身体の保水力を高め、潤いを与え乾燥から身体を守る「滋陰」という働きをもつものが多くあります。
山芋、ゆり根、大根や白菜、エリンギなどのキノコなど、そして、今回取り上げる梨です。
秋に気を付けたい薬膳のきほんはコチラ
【 秋の薬膳 きほんのき 】
梨の薬膳的効能とは
夏から秋にかけて旬を迎える梨。
梨は肺を潤して、乾燥や熱からくる喉のトラブルを改善してくれます。又、夏の間に身体にこもった余分な熱をとったり、二日酔いの解消に効果があったりと、嬉しい旬の恵みです。
薬膳では、肌の健康と肺は、関係が深いと考えられています。肺を潤す効果のある梨は、津液を増やして乾燥を解消し、血を補い、肌を活性化することで美肌つくりをサポートしてくれる美活の強い味方です。
性味:涼/甘・酸
帰経:肺・脾・胃
※注意
梨は加熱すると身体を冷やす効果が弱まります。
冷え性や胃腸機能が弱い方、妊娠中の方などは生のままたくさん食べないように、加熱するなどの工夫をするように注意しましょう。
梨の薬膳コンポートの作り方
乾燥が気になる秋にピッタリの、梨を使った薬膳おやつのレシピをご紹介します。
《材料》4人分
梨 1個
水 300g
白ワイン 200g
氷砂糖 50g
シナモン 1本
棗 8個
白木耳 10g(乾燥状態で)
枸杞子 小匙1
レモン果汁 小匙1
《下ごしらえ》
- 棗と白木耳、枸杞子は表面をしっかり洗い流し、棗は一晩、白木耳は20分ほど水に浸しておく。
- シナモンは2~3つに割っておく。
《作り方》
- 梨は皮をむいて16等分にくし切りにし、芯を取る。
- 戻した白木耳の付け根の固い部分を取り除き、食べやすい大きさにちぎる。
- 鍋にレモン汁以外のすべての材料を入れて強火にかけ、煮立ったら中火にして柔らかくなるまで20分ほど煮る。
- 火を止めてレモン汁を加え、粗熱をとる。
薬膳食材情報
棗 … 性味:甘・温 帰経: 脾・胃
枸杞子 …性味:甘・平 帰経: 肝・腎・肺