気・血を補う棗(ナツメ)は、中国では五果「李・杏・棗・桃・栗」として、最も親しまれている薬膳食材のひとつで「女性の宝果」とも呼ばれています。
老化防止の効能に優れ、栄養価も高く、美肌作りなどの美容に効果があると昔から重宝されてきました。
中国では日常的に用いられ、9~10月の秋頃に旬を迎え、食べられる庭木としてポピュラーな存在です。
優しい甘さで、生でも、ドライフルーツとしても、日々のおやつに美味しく手軽に取り入れられます。
鉄分やミネラルなど、特に女性の体調不良を整える栄養素がとても豊富で、アンチエイジングに効果があり、“サビない” 身体を作る今注目のスーパーフルーツです。
葉酸やビタミン類も豊富なので、妊娠を考えている方にもオススメです。
【原料】
クロウメモドキ科ナツメ属の落葉高木 “ナツメ” の完熟した果実
【四気五味】
温・甘
※四気:生薬や食材に、「寒」「熱」「温」「涼」という4種類の異なる性質があること示したもの。
五味:生薬や食材に、「酸」「苦」「甘」「辛」「鹹」という5種類の異なる「味」があり、味(味覚)とともに作用を示したもの。
【帰経】
脾・胃
※帰経:生薬や食材が、どの臓腑や経路の機能に作用するかを示したもの。
【効能】
滋養強壮・アンチエイジング・貧血・精神の安定・不眠症の防止・美容効果・血行促進・抗アレルギー等
栄養成分的には、葉酸やビタミンCなどのビタミン類、亜鉛やカルシウム、カリウム、鉄などのミネラル類、食物繊維など、豊富な栄養を含みます。
【保存方法】
直射日光、高温多湿を避けて保存。もしくは密閉容器に入れ冷蔵庫保存。
蒸留酒に付け込んで大棗酒や砂糖で煮てコンポートでの保存も。
【オススメの使い方】
ナツメは生で食べるよりも干してドライフルーツにして食べた方が栄養価が増します。
乾燥した大棗は、そのまま食べたり、毎日のお茶や薬膳鍋や薬膳粥にしたり、煮込み料理などに加えたりして利用します。
保存方法に既述したように、お酒や、コンポートにしても楽しめます。
漢方薬でお馴染みの葛根湯や、補中益気湯、甘麦大棗湯、桂枝湯など、使用しない中医師はいないと言われるほど、多くの漢方薬に配合され重要な役割を果たしています。
棗チャイ(2人分)の作り方
紅茶とスパイスで身体を温め、棗の優しい甘さが嬉しいお茶をご紹介します。
《材料》
・棗 2個
・紅茶葉 6~8g
・お好みのパウダースパイス 6g程度
(シナモン、カルダモン、コリアンダー、クローブ、ジンジャー等)
・氷砂糖 5g
・水 300㏄
《作り方》
- 棗は水につけて戻しておく。
- 小鍋に、分量の水と1の大棗、紅茶葉、氷砂糖を入れて強火にかける。
- 2が沸騰したら弱火にしてお好みのパウダースパイスを入れ、3分ほど煮る。
- ティーストレーナー(茶漉し)でカップに漉し入れ、大棗を浮かべる。
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