菊の花は昔から、不老長寿・無病息災の花として、観賞用だけでなく食用や薬用としても重宝されてきました。
多くの人にとって、菊の花というと、仏花としてのイメージが強いかもしれません。
薬膳的には、菊花(キッカ)には、胃腸の働きを助け、気の巡りを良くして気分をリラックスさせる作用があるとされています。
目の働きを良くして疲れ目や充血を癒し、肝機能を高める効果は有名です。
デスクワークが多く、眼精疲労に悩む方が多い現代、日常のケアとして活躍します。
解毒作用も持ち、風邪の引きはじめにもよく、花粉症などのアレルギー症状にお悩みの方にもオススメです。
【原料】
キク科の食用キクの頭上花
【四気五味】
微寒・辛・甘・苦
※四気:生薬や食材に、「寒」「熱」「温」「涼」という4種類の異なる性質があること示したもの。
五味:生薬や食材に、「酸」「苦」「甘」「辛」「鹹」という5種類の異なる「味」があり、味(味覚)とともに作用を示したもの。
【帰経】
肝・肺
※帰経:生薬や食材が、どの臓腑や経路の機能に作用するかを示したもの。
【効能】
眼精疲労・利尿作用・抗菌作用・風邪・めまい・頭痛・血流改善・リラックス効果・美肌効果等
【保存方法】
直射日光、高温多湿を避けて密閉保存。
【オススメの使い方】
生の花びらは、吸い物や味噌汁、和え物、サラダのトッピングに、火を通さなくても使えます。茹でて酢の物やお浸しなどの具としても華やかです。
乾燥の菊花は、下記のように日々のお茶としていただくのがオススメです。
菊花のみをお茶として飲んでも苦味を楽しめて美味しいですが、緑茶や紅茶、烏龍茶などの茶葉とブレンドすると、より飲みやすくなり、美味しくいただくことができます。
漢方薬では杞菊地黄丸(コギクジオウガン)や釣藤散(チョウトウサン)などに使用されています。
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