杏仁豆腐などの上に飾られることが多く、というよりもそこでしか見たことがない…?という方も多いであろう枸杞子。
飾りのイメージが強いかもしれませんが、中国では古くから老化防止の妙薬として重用され、かの世界三大美人の楊貴妃がアンチエイジングの為食べていたとされます。
最近ではゴジベリーいう名で親しまれ、薬膳料理の世界だけでなく、美容や健康によいと世界で注目されるスーパーフードです。
ビタミンCをはじめ、多くの抗酸化物質が含まれており、滋養強壮や視力回復、免疫力の向上、美肌作りや美容効果も期待できます。
優しい甘みで、お粥からデザートまで、どのような料理にも使いやすい枸杞子。日々のくらしに手軽に取り入れられる薬膳食材として、とてもオススメです。
【原料】
ナス科の落葉低木 クコ の成熟した果実
【四気五味】
甘・平
※四気:生薬や食材に、「寒」「熱」「温」「涼」という4種類の異なる性質があること示したもの。
五味:生薬や食材に、「酸」「苦」「甘」「辛」「鹹」という5種類の異なる「味」があり、味(味覚)とともに作用を示したもの。
【帰経】
肝・腎・肺
※帰経:生薬や食材が、どの臓腑や経路の機能に作用するかを示したもの。
【効能】
滋養強壮・老化防止・明目(眼機能の改善)・便秘・冷え性・アレルギー・血糖値や血圧降下等
栄養成分としては、βカロチンなどのカロチノイド類、ビタミンB1や、B2、Cなど多くのビタミン類、ルチンなど、小さな実に多くの栄養素が詰まっています。
枸杞子は、実だけでなく、根や葉の部分にも薬効があるとされています。
根皮を乾燥したものは地骨皮(ジコッピ)と呼ばれ解熱、強壮に、葉を乾燥したものは枸杞葉(クコヨウ)と呼ばれ動脈硬化の予防や、解毒に用いられます。
【保存方法】
直射日光、高温多湿を避けて保存。もしくは密閉容器に入れ冷蔵庫保存。
蒸留酒に付け込んで枸杞酒にしても。
【オススメの使い方】
杏仁豆腐の上にのっているのが印象的ですよね。
薬膳粥、スープ、薬膳鍋、炒め物、デザートなど他の具材と一緒に調理ができます。煮込み系の料理に使用する場合は、軽く水洗いするのみで戻す必要もなく便利です。
軽く水洗いしてお湯で戻すと、料理の仕上げの彩りとしても手軽に使えてオススメです。
用途の幅が広いので常備しても無駄になりません。
漢方薬では果実が杞菊地黄丸(コギクジオウガン)などに、根の部分が滋陰至宝湯(ジインシホウトウ)や清心蓮子飲(セイシンレンシイン)などに使用されています。
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